訪問看護師のまるんです。
今日は脈拍についてのお話です。 通常、脈拍は手首の側面に触れる動脈(橈骨動脈)で測定します。これは心臓の拍動の波動が伝わったもので、この脈拍の触知から、心臓や血管系の情報を得ることができます。
脈拍は一定の間隔で規則正しく打つのが正常ですが、その間隔が乱れるものを不整脈といいます。 心臓は、規則正しく自動的に電気的興奮を生じて心臓を収縮させ、血液を全身に送り出しています。その電気的興奮が不規則に生じると、不整脈となります。不整脈にはいくつもの種類がありますが、電気的興奮が正常のリズムの中に早めに起こったものを期外収縮といい、この場合、脈拍としては心拍があたかも1回欠けたように触れます。これを脈の結滞といい、動悸として特有の感じをもつ方がおられます。しかし、結滞が生じても無自覚の方も多く、また無害のものもあり、これらは特に高齢者に起こりやすいです。この期外収縮のある方が運動を行い、脈を速く打たせたりすると、期外収縮が消失することがありますが、一方、運動時に期外収縮が増える場合では注意が必要です。
また、脈拍が微弱のものや強く打つものが混じっている場合、指先では正確に数を数えにくい場合があります。電気的興奮が1分間に350~600回/分くらい生じ、脈拍としてはそのうちの5回に1回とか10回に1回とだけ伝わります。この場合は、脈拍だけでなく、心拍を聴診をするとはっきりわかります。このような不整脈は心房細動、心房粗動と呼ばれ、時には脳梗塞・心筋梗塞などの梗塞の原因になりうる為注意が必要です。この場合も動悸など自覚される場合と、無自覚な場合があります。
訪問看護ではその方の心臓をイメージしながら、脈拍を触れ心拍を聴きます。 万が一心臓のリズムに何か違和感があるなど気になることがありましたら、お気軽にご相談下さい。