皮膚の清潔と健康って関係あるの?

キーワード:皮膚・乾燥・清潔・保清

 

 

皮膚は臓器として最も大きく普通の成人で2㎡(畳1枚ほどの広さ)あります。

 

皮膚のお仕事って?

①バリア作用(外界からの遮断、保護)
 
②体温調節作用、汗や熱の発散により体温を一定に保つ
 
③知覚作用、温痛覚や触覚、(皮膚感覚が脳に伝達される)
 
④分泌作用(発汗や皮脂)
 
⑤産生作用(コレステロールやビタミンD)
 
➅免疫作用(体内の炎症反応、アレルギー反応)
 

⑦吸引作用(低分子の、軟膏類や塗布、貼付薬)

こんなに沢山働いて私たちの健康に貢献してくれています。
特に高齢者60歳以上では皮膚のターンオーバーは100日以上かかります。

 

 

厚さは成人の1/2(0.73㎜程)で、持病や外的刺激でトラブルが起きやすく、
治療が長引きやすく予防が大切です。

 

 

訪問看護でも、観察ポイントとして『皮膚の状態』が大切であると、
常に感じています。

 

 

寝たきりの方やうまく表現が出来ない方々も多々おられますが、
皮膚の乾燥(痒みや、落屑・保湿状態・発赤や発疹傷等、言葉として表せない訴えとして認識し、原因を改善し苦痛の緩和や安眠、体調の改善がみられることはとても嬉しく思います。

 

 

また在宅では、病気・体質により使用薬の処置・コスト面など継続可能なケアが必要です。

 

 

家族様からもいろいろな工夫や軟膏等、新しい情報のやり取りがあり、学ぶ事が多く日々新しい発見があります。

 

 

保清や身体的ケアはスキンシップによるコミュニケーションツールでもあり、
気持ちにも寄り添えるよう安全で心地よいものにできるよう心がけています。

 

 

日々の生活の中で当たり前だけど、介護が必要になったり、病気や高齢になり入浴や、保清が少ししんどいな~と感じる時もあると思いますが、体を清潔に保つことは、気持ちも体も健康にしてくれる治療かなと思います。

 

 

蒸し暑い日々やコロナ禍でも自宅でスッキリさっぱり毎日が過ごせたらいいですね。

 

 

資料文献  一般社団法人日本創傷・オストミー・失禁管理学会株式会社照林社
有賀 洋文著 スキンケアガイドブック