陽あたり良好!!~日光浴で健康維持を~

キーワード:リハビリ本舗、日光浴、栄養、ビタミンD

春ですね~。
ポカポカ陽気になってきて、近所の公園や遊歩道も人が増えてきました。
密になる室内を避けて、皆さんお外でのんびり、ワイワイ過ごされています。
そこで、今日は日光に当たることの大事さを再認識していきたいと思います

そう「日光浴」です。

日光にあたるのは何で良いのか?逆に日光に当たらないと何でだめなのか?
日光不足が与えるデメリットはなんといってもビタミンD不足になるということと言われています。
まず第一に、
ビタミンDが欠乏すると、腸管からのカルシウム吸収の低下と腎臓でのカルシウム再吸収が低下し、カルシウムが不足して低カルシウム血症となります。骨量が低下している高齢者の場合は、骨粗鬆症になりやすくなり、骨折による寝たきりのリスクが高くなります。健康長寿ネットより引用)
 

他にも以下のようなデメリットが言われています。

・ビタミンDが不足すると高齢者の心不全発症リスクが高まる
・血中ビタミンD濃度が10ng/ml低下するごとにラクナ梗塞の頻度が高まる
・血中ビタミンD濃度が低いと動脈硬化がすすむリスクが高い
満尾正.医者が教える最高の栄養,株式会社KADOKAWA,2020)
更には・・・
「転倒の有意なリスクになる」「感染症や糖尿病にも関係する」「がんの罹患に関係する」との報告もあります。(桒原 晶子:脂溶性ビタミン不足と疾患リスクとの関係 ―望ましいビタミン栄養状態とは?ー.ビタミン,2020,94 ( 4 ) p. 300-302)
 
このようにビタミンDは重要であると考えられます。
 
このビタミンDはもちろん食品からも摂れますが、皮膚からの紫外線照射により産生されるということが特徴としてあるようです。(桑原明子:脂溶性ビタミンの臨床的重要性と要件の評価.日本栄養・食糧学会誌,2017,70(6)257-262)
なお、ア メリカ・カナダの食事摂取基準ではビタミン D 摂取量として成人で 15 ㎍/ 日が算定されているようで、これは日照による皮膚でのビタミンDの産生が全くない条件下(アラスカの冬季)での値だそうです。
ちなみにこの15㎍という数字は アメリカ・カナダの食事摂取基準に準じて「骨折リスクを上昇させないのに必要な量」のようです。(田中 清 他:日本人の食事摂取基準2020 年版におけるビタミンD.ビタミン,2020 ,94 (7) p. 375-381)
日照による皮膚でのビタミンD産生が期待できる日本では1日の摂取の目安量が、18歳以上の男女ともに8.5㎍とされています(健康長寿ネットより引用)
ではどのくらい日光浴すればいいのか。
5.5 ㎍のビタミン D 量を産生するために必要な日照曝露時間 は
茨城県のつくば(北緯36度)で
<7月> 9時:5.9(分) 12時:3.5(分) 15時: 10.1 (分)
<12月>  9時:106.0(分)12時:22.4(分)15時: 271.3  (分)
とされています。
( Miyauchi M, Hirai C, Nakajima H. (2013) The solar exposure time required for vitamin D3 synthesis in the human body estimated by numerical simulation and observation in Japan. J Nutr Sci Vitaminol 59, 257-63)
 
そうなると一つの目安としては食事からの摂取基準8.5㎍を取れていれば、7月朝に10~15分程度の日光浴ができれば十分な必要量(15㎍)は保てるということになるでしょうかね。  お家時間も増えて最近陽の光に当たってない方はこの季節に是非日光浴を行ってみてください。
ちなみに窓越しでは効果ないようですよ!!