▶フレイル予防で元気に長生き!

キーワード:リハビリ本舗、訪問リハビリ、フレイル予防、フレイル評価

早いもので気がつけば今年も残すところ数日ですね。
寒くなってきて家に閉じこもっていませんか?
不活動になると加齢的変化もあいまって段々と体の力が弱くなり、外出する機会が減り病気になる前でも手助けや介護が必要となってきます。

 

この状態を「フレイル」といいます。
具体的にどのような状態を指すか知っていますか?
今回は「フレイル」の定義について身体的な部分を中心にご紹介します。

 

 

フレイルとは?

フレイルは英語の「Frailty(フレイルティ)」が語源となっています。日本語に訳すと「虚弱」「老衰」「脆弱」などを意味します。
フレイルは、厚生労働省研究班の報告書において「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」[1]
とされています。つまり、健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味し、適切な介入があれば介護状態を予防できる可能性があります。
フレイルに早く気づき、対策をすることが大切です。

 

フレイルの評価基準

フレイルを早期に発見するために、その評価基準を知っておくことが大切です。
フレイルの基準には、さまざまなものがありますが、ここでは国立長寿医療研究センターが 2020 年に改定した日本語版フレイル基準(J-CHS基準)を紹介します[2]。

3 つ以上該当する場合を「フレイル」、1~2 つ該当する場合を「プレフレイル(フレイルの前段階)」、いずれにも該当しない場合は「ロバスト(健常)」と判定します。

 

1)体重減少:6か月で2kg 以上の(意図しない)体重減少
2)筋力低下:握力:男性<28kg、女性<18kg
3)疲労感:(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする
4)歩行速度:通常歩行速度<1.0m/ 秒
5)身体活動:下記の 2 つのいずれも 「週に1 回もしていない」と回答
①軽い運動・体操をしていますか?
②定期的な運動・スポーツをしていますか?

 

みなさんはいくつ当てはまりますか?握力や歩行速度などは機器や検者がいないとわからないこともあると思いますが、体重減少や、疲労感、身体活動はわかりやすいかと思います。

フレイルの予防にはやはり運動が重要で、我が国でも様々な研究がなされ科学的にも証明されています。

今回ご紹介したフレイルのことや身体のことで気になることがあれば、身体や運動の専門家である我々理学療法士がいつでも相談に乗りますので、お気軽にご相談下さい。

【引用文献】
[1]厚生労働科学研究費補助金(長寿科学総合研究事業)総括研究報告書 後期高齢者の保健事業のあり方に関する研究 https://m.rehatech-links.com/l/m/mE9xVeY1ErCfnu
[2] Satake S, Arai H .The revised Japanese version of the Cardiovascular Health Study criteria (revised J-CHS criteria). Geriatr Gerontol Int . 2020;20(10):992-993.