お久しぶりです。元気もりもりです。今日は、まず、私の好きな格言を紹介したいと思います。それは、「ストレスのない人生は退屈である」という格言です。人生において、適度なストレスが与えられ、それを乗り越えることに喜びや、充実感を得るからです。また、ストレスのある時間があればこそ、ストレスのないリラックスした時間の安らぎを強く感じることができるからです。のっけから、私の人生哲学を述べてしまい、申し訳ありません。私の人生哲学はさて置き、ストレスという言葉は、否定的なイメージを与えるものとして周知されています。ストレスは様々な病気を生む悪の権化であると考えられているからです。皆さんにとって、ストレスはマイナスの影響を与えるだけのものでしょうか?
最近、適度なストレスがヒトの体にプラスに働くタンパク質を生成することが知られてきています。それが、熱ショックタンパク質です。熱ショックタンパク質とは、細胞に温熱や運動などによるストレスを与えたときに生成されるもので、癌や自己免疫疾患などの治療で研究されています。ヒトの細胞の大部分はタンパク質によって生成されていますが、熱ショックタンパク質は、細胞内のタンパク質の変成などにより引き起こされる異常(例えば正常な細胞の癌細胞化など)を正常に戻す作用、また、異常化した細胞を殺してしまう作用があると言われています。熱ショックタンパク質が増加する温度は、諸説色々ありますが、身体を38~40度程度に温めるだけで良いとされています。これなら、サウナ、お風呂などで容易に、熱ショックタンパク質を増やすことができそうです。昔から、温泉などゆっくり入浴すると体に良いとはよく言ったものです。寒くなってきましたので、皆様も、ゆっくりお風呂に入り、身体の疲れをとり、熱ショックタンパク質を増やしましょう。ただし、血圧の高い方はご注意を!
最近、リハビリテーションの分野でも、熱ショックタンパク質が注目を集めています。その理由は、熱ショックタンパク質の増加が、廃用性筋萎縮を予防すると言われているからです。廃用症候群とは、寝たきりなどにより筋肉が痩せ細っていくことですが、熱ショックタンパク質は、この痩せ細る程度を減少させることができるというのです。
次回、リハビリテーション分野における熱ショックタンパク質の効果について、もう少し詳しく、お話させていただきたいと思います。では!