キーワード:30秒椅子立ち上がりテスト、下肢筋力、年齢別、基準値、リハビリ
新型コロナウイルス感染予防策として、様々な活動を自粛された方や
現在進行形で自粛されている方が多くいらっしゃると思います。
そんな方の為に、今回はご自宅で、ご自身の脚の筋力を簡単にテストすることができ
る、「30秒椅子立ち上がりテスト」について紹介したいと思います。
歩数が減ると、筋量も減る
脚の力は加齢とともに低下すると言われております。脚の力が衰えると、駅やスーパーなどで階段を避けエレベーターを使うようになったり、少しの距離でもタクシーを使うようになったり、外に出かけるのが億劫になったり、そういうことを繰りかえすうちに、ますます脚の力が弱くなる、という悪循環に陥ってしまいます。
また、1日あたり1,500歩以上の歩数を2週間減少させると、約4%の下肢筋量が減少すると報告されており、この自粛期間での影響も考えられます。
脚の力なんてわかるの?
30秒椅子立ち上がりテストは、高齢者の体力測定や病院・施設などでのリハビリテーションの場面でよく使われており、科学的にも有用性が認められているものです。
では、測定方法について紹介します。
用意するもの
・ストップウォッチ
・床から座面までの高さが40㎝程度の椅子
方法
①椅子に少し浅めに腰かけます
②両手は胸の前で腕組みします(難しい方は腿の上でも可)
③「よーい、どん」の合図で椅子から立ち上がり、座る、ということをできるだけ早く繰り返します
④制限時間は30秒です、30秒間で何回できるか数えましょう
以上です。多ければ多い程、「脚の力が強い」ということになります。
脚年齢は何歳??
性別・年齢別の基準値を示します。
【男性】
65~69歳 21~18回
70~74歳 20~16回
75~79歳 17~15回
80歳以上 16~14回
【女性】
65~69歳 21~17回
70~74歳 19~15回
75~79歳 17~13回
80歳以上 16~13回
いかがでしたでしょうか?
基準よりも少ない人は脚の筋力トレーニングを!
多い人は現状を維持できるよう運動を続けましょう!
まだまだ、自粛期間は続きますが、
ご自宅でできることを頑張って
健康に楽しく乗り切りましょう~
参考資料:
中谷敏昭・他:日本人高齢者の下肢筋力を簡便に評価する30秒椅子立ち上がりテストの妥当性.体育学研究,2002,47(5):451-461.