高血圧のお話

暦の上では秋ですが、暑さの厳しい毎日です。「暑いね~」が合言葉になりつつありますが、同じ暑い夏、集中豪雨や地震によって被災された多くの方々には、なんだかとても申し訳なさを感じます。「ふつうに生きる」ことの不思議と感謝の念を忘れず、今日もまた、元気に訪問に伺います。

さて、前回は低血圧のお話しをいたしましたので、今回は、高血圧のお話‥、「高齢者の高血圧について」考えてみたいと思います。

高齢者の高血圧の定義は、一般の成人の場合と同様で、上腕で測定した血圧で収縮期血圧が140mmHg以上かつ╱または拡張期血圧が90mmHg以上の場合です。中でも高齢者は、収縮期だけが高い高血圧(たとえば、170╱70mmHg)を呈する頻度が多くみられます。高齢者の高血圧の90%以上が、この収縮期高血圧といわれており、その背景は動脈硬化の存在です。

動脈硬化が進むと、大動脈の伸展性が低下します。正常な大動脈が、ゴムホースのような状態とすれば、動脈硬化の進んだ大動脈は、ドラム缶のような状態と考えられます。柔らかなゴムホースのような大動脈では、心臓から拍出された血液の流れを緩衝させ、全身に流すことが出来ますが、ドラム缶ようの大動脈では緩衝作用が働かなくなります。その結果、収縮期血圧が上昇し、拡張期血圧は低下し、高齢者高血圧の最も大きな特徴である、収縮期高血圧を呈します。

また、高血圧が持続すると強い圧力の血液が動脈壁を障害し、動脈硬化の原因となります。高血圧による動脈硬化は、「脳血管障害(脳卒中)」「心臓疾患(心筋梗塞・狭心症)」などの合併症を引き起こす重要な因子で、それらの合併症は、寝たきりの原因となりやすい後遺症を残しやすいため、高血圧の予防はとても重要です。「高齢になったら仕方がない」とか「血圧が高くても、普段は何ともないから~」などと考えず、適切な食事療法・運動療法・薬物治療を行い、健康な身体を作りましょう。

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