こんにちは。元気モリモリです。今回は重力について考えてみたいと思います。
国際宇宙ステーションに長期滞在している宇宙飛行士の若田光一さんがおこなった無重力空間で体を動かす実験を紹介します。若田さんは、日本の実験棟「きぼう」で、カナダの宇宙飛行士ロバート・サスクさんを相手に綱引きや腕相撲に取り組みました。さて、どのような現象がおこったでしょうか?
綱の代わりにタオルを引き合うと、2人の体は急接近して抱き合う形に。腕相撲も、2人の体が回転して離れてしまい、勝負がつかない結果になりました。若田さんは「地面に足をつけてふんばることができないので、こんな風になってしまいました」と語られていました。宇宙は無重力空間であるため、自己の体重を利用して踏ん張ることができず、上述のような結果になってしまいます。
とても面白い実験でしたが、無重力は身体にネガティブな影響を及ぼすという一面ももっています。その中で、筋肉や骨に及ぼす影響を紹介します。無重力空間では、筋肉を使う必要性が少なくなりますから容易に筋肉は衰えます。また、骨の構成物質であるリンやカルシウムには重力の刺激が必要です。無重力では骨のカルシウムとリンは溶けだし尿や便中に過剰に排泄されます。約10日間の無重量下では平均3.2%の骨成分の喪失がおこるといわれています。このような無重力下で生じる筋肉や骨への悪影響が地球上でも起こることがあります。それは「寝たきり」です。「寝たきり」になって、筋肉を使わず、骨へ重力の刺激を入れなければ、筋肉や骨はどんどん萎縮していきます。その結果、身体活動レベルが低下していき、歩くことができなくなってしまうことがあります。この負のスパイラルに打ち勝つためには適切な運動が必要です。風邪や手術後の安静、その他の事情により、長期間の寝たきりを余儀なくされてしまい、身体活動レベルが下がってしまった方は適切な運動を行っていく必要があります。
そんな時、専門家のアドバイスが欲しい方、適切な運動を実施する場所が欲しい方は、気軽にリハビリ本舗「あっぷるデイ」、もしくは、まもなくオープン予定の「おれんじデイ」におこし下さい。専門家による運動処方をさせていただきます。