パーキンソン病と腰痛

パーキンソン病は手足が震える『振戦』、動きが遅く・少なくなる『無動』、筋肉がこわばる『固縮』、バランスがとりにくくなる『姿勢反射障害』を主要な症状とする進行性の病気です。平成26年の調査ではパーキンソン関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病)の患者数は13万人を超え、その数は年々増加してきています。

 

このパーキンソン病の患者さんの中でよく認められるのが腰痛です。6割程度の頻度というデータもでています。原因としては①『固縮』による筋肉のこわばり、②『姿勢反射障害』による前かがみ姿勢が続くこと、③姿勢反射障害による不良姿勢が原因で脊椎自体に整形外科的な問題が生じることなどが考えられます。

 

治療についてはこれら原因をできる限り明らかにすることが重要ですが、問題が一つではなく複数が絡み合っていることも少なくありません。私自身はまず③の特に二次的な障害を予防することが重要と考え、そのために腰を含めた体幹の柔軟性を確保するための運動をお勧めしています。①に対しては服薬とあわせてストレッチを行うこと、②に対してはできる限りご本人で姿勢の修正を意識していただくことや、ご家族に姿勢修正の声掛けを行っていただくことに加え、座位の環境(イスやクッション)調整を行うことが効果的だと考えています。

 

リハビリ本舗には多数の理学療法士が在籍しています。腰痛に関するお悩みはご遠慮なく相談ください。