レジオネラ症という感染症をご存知でしょうか?
年々発症の報告が増加傾向にあり、 免疫機能の低下した高齢者等が罹患しやすく死亡又は重篤な結果に 至ることもあるため、 社会福祉施設等では特に注意を要する疾患の一つで、 保健所等が積極的に講習会等を開催し発生防止に努めています。
タイプは2種類あり、「ポンティアック熱」、「レジオネラ肺炎」 と呼ばれています。前者は発熱、頭痛、筋肉痛などの症状で、 一般的に軽症ですが、後者は高熱や呼吸困難、吐き気、 意識障害を引き起こし、急激に重篤になるそうです。
人から人に感染する事はなく、 レジオネラ菌を含む水が細かい水滴となって空気中を 舞った時、 これを吸い込んで感染します。
レジオネラ菌は50度のお湯の中でも死滅しないため循環式浴槽等 を使用している入浴施設等での発症報告が多くなっているようです。
発生防止対策としては菌の栄養源となる浴槽の壁面や配管などにつ くヌメリを発生させないこと、つまりこまめな清掃、 滅菌が必要だとのことなのですが、 完全に防ぐことは出来ないようです。
デイケアなど社会福祉施設で入浴サービスをご利用になられる皆さ ま、「レジオネラ肺炎」は腹痛、下痢などの消化器症状や傾眠、 四肢振せんなどの中枢神経系の症状がみられるのが特徴とのことで すのでおかしいなと思ったらすぐに病院で受診して下さい。
この怖~い病気は有効な抗菌薬治療がなされないと致死率が60~ 70%に増加するそうですが、適切な治療を受ければ7% 程度になるそうです。
何事もそうですが、早期発見、早期治療が最も有効なのですね