運動③ 『特異性』

こんばんわ。幸四郎です。

10月10日は、体育の日です。あちらこちらで、運動会が開催されていました。懐かしい音楽とアナウンスが、学生時代の記憶をよみがえらせてくれます。運動会の中で最も盛り上がるのは、私的にはリレーと思っています。小学生の時は、走るのが速いだけで人気者になれた記憶があります。

さて、最終回は運動の特異性について、話をさせて頂きます。

特異性とは、そのものに備わっている特殊な性質や特殊性を意味します。運動に関して考えると、トレーニングを行った内容によって効果が変わることを意味します。例えば、短距離のトレーニングを練習すると短距離は速くなりますが、長距離は速くなりません。これが、運動の特異性です。速い動作には速いトレーニング、遅い動作には遅いトレーニング、バランスを要する動作にはバランストレーニングを行うことが、特異性を考えた運動です。これらを実践すると、さらなる効果が生まれます。

近年、転倒による骨折が寝たきりの原因となることが良くあります。その為、全国各地で『転倒予防教室』が実施されています。その運動内容は、筋力トレーニングを中心に構成されています。転倒予防として、筋力の増強は非常に重要な運動内容です。しかし、筋力の増強だけでは十分ではないのです。転倒は、筋力低下のみで起こるのではなく、バランスの低下や感覚機能の低下、歩き方の変化など様々な要因が組み合わさり起こります。それらのことを踏まえて、上記しました運動の特異性を考えると、筋力トレーニングのみを実施するよりも、バランス、歩行等のトレーニングを組み合わせることが転倒予防に一番効果が得られのではないでしょうか。

3週にわたり『運動』に関して、話をさせて頂きました。普段、身近なように感じる運動ですが、まだまだ不明な点は多々あります。これからも利用者様に満足して頂ける運動を提供できるように、日々努力を重ねていきたいです。私は、運動こそが最大の治療と考えています。ありがとうございました。