糖尿病Ⅱ「食事療法」

ますます暑くなってきましたが、皆様、体調はお変わりないですか。
これから、更に暑くなってきますので、体調管理にはくれぐれもご注意くださいね。

さて、今回は糖尿病治療において最も重要だと言っても過言ではない、「食事療法」について簡単に説明させて頂きます。

まず、食事療法の目的とは...
・第1の目的
 糖尿病患者様が、健常者同様の日常生活を営む為に必要な栄養素を摂取させること。
・第2の目的
 糖尿病の代謝異常を是正し、血糖、血中脂質、血圧などを良好に維持し、合併症の発症予防や進展を抑制すること である。
以上の目的を達成するためには、
① 適正なエネルギー量の食事(自己にあった摂取エネルギー量を守る)
② 栄養素のバランスが良い食事(血糖コントロールや合併症予防)
③ 規則的な食事習慣(食後血糖変動を減少させる)
           を守ることが重要となってきます。

個々にあった摂取エネルギー量は性別、年齢、肥満度、血糖値、1日あたりの消費エネルギー量や他疾患の有無、病態などに様々な要素から導き出される。健常人を対象として作成された摂取基準はありますが、患者様個々に合ったものが重要となりますので、主治医や管理栄養士の指示を仰いで下さい。

アルコール、嗜好飲料・菓子の摂取について。
飲酒が糖尿病治療上、好ましくない場合は禁止で、主治医が認める場合は指示に従って下さい。最低週2回は飲まない日を設けて下さい。
清涼飲料水、菓子に使用されている砂糖(ショ糖)は吸収が早く、血糖値の急激な上昇に繋がり、血中中性脂肪を増加させる為、好ましくない食品だと言われています。
代替甘味料を使用した清涼飲料水、菓子の摂取については、主治医、管理栄養士に相談して下さい。

最後に、2005年に厚生労働省、農林水産省が決定した「食事バランスガイド」は、食事の望ましい組み合わせやおおよその量を分かりやすくイラストで示してくれています。
また最近は、栄養士による外来栄養指導を行っている病院も多くなってきているみたいですね。 
参考にしてみて下さい。

次回は、運動療法について記載しますので、是非ご覧になって下さい。